成年後見のための鑑定は行われている最中ですが病院を退院し、老人保健施設へ入所することになりました。病棟の看護師さん、ケースワーカーさん、主治医の先生に見送られ退院しました。「もし認知症の症状が悪化してしまった時には、いつでも電話してきてください。必ず対処しますから安心していてください」と心強い言葉をいただきました。後で考えると私たちは相当不安そうな顔をしていたのでしょう。

病院からタクシーに乗り、1分ほどで老健に着いてしまいました。

受付に相談員の方が待機していてくださり、すぐにエレベーターに乗り入所スペースへ行きました。エレベーターの少し高いところに暗証番号を入力しないと差動しないような装置がついていました。そこ以外は普通の病院のような感じ、何より一人当たりのスペースが広く入所人員を考えても介護の目が行き渡る・・・そんな風に感じました。当の本人は位置障害があり、自分が今どこにいるのか把握できないため、不安そうな顔はしていません。14畳くらいの部屋にベッドが4台、衣料品を入れるような大きめのクロゼットがあります。ただクロゼット内に衣料品を入れると自分の服と他人の服の区別が出来ない症状の人もいるので、全員ステーションで管理するそうです。

皆が集まるフロアは窓が広く、明るい日差しと景色が広がります。義母が毎日の買い物をしていたスーパーマーケットが間近に見えます。でも景色を見ても何の反応もありません。この街で暮らしてきた50年以上の歳月が義母の中から消えてしまったのがとても寂しいです。

義母の兄弟さん、女学校時代からの親友の方々に入所の連絡をしました。近くなのできっと皆さん馳せ参じてくださるに違いありません。旧姓で呼び合ったり残っている能力を引き出せるのは私たちでは決して出来ないことなのです。

義母の様子が悪いような時は、早めに連絡をくださるようお願いをして私たちは帰路につきました。

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
042-466-3360

多摩地域を地盤として活動される中小事業者の皆様と共に歩む税理士事務所です