義母が入院したことでやっと掃除に取り掛かることになりました。義母が昨日まで使用していた寝室はここ数年主人は入った事が無く、いつも戸がきちんと閉められていたそうです。

その寝室は居間以上の荒れようでした。窓は固くカーテンで閉ざし、カーテンレールはいつ着たのかわからない洋服が何重にもかけてあり、どうしたらこんなに溜まるのだろうと思うほどの新聞紙、乱雑に置かれた毛布、冬ふとん、マットレス、茶色に変色したシーツそして強烈な悪臭。恐る恐る敷きふとんらしき物を持ち上げると畳が真っ黒で、身体の形に沿うように窪んでいました。ふとんが腐り、畳が腐っても義母は何も感じることが出来なくなっていたのです。

3月に京都で会った時、既に相当具合が悪くなっていたことになります。そういえば髪を染めていなかったし、いつもは颯爽とおしゃれをしてくるのに普段着のように感じたし、バッグも普段用だったし、靴も酷く汚れていた。思い出せば出すほど不自然な様子だったのにその時何故だろうと考えもしなかったのです。

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